あります。
~ 以下長文です ~
設備の問題や疾患/障害の重症度により対応出来ない場合があります。
当方の場合を以下に記します。
① 今まさに入院を要す状態にある場合。
当方には入院施設が無いためです。
② 月に1度など、低頻度のご要望の場合。
それでは心理療法にならないためです。
③ 無料での心理療法をご希望の方。
④ あまりに頻回なキャンセルを行う方。
これも心理療法にならないためです。
⑤ 他の心理臨床家との面談を継続している場合。
クライアントご本人が混乱する可能性が高いためです。
⑥ 問題意識やテーマが無く、変容も望まない方。
これも心理療法にならないためです。
⑦ 面談中の暴言が続く方や暴力行為や退室拒否など違法行為のある方。
⑧ 当方の設備や人員数では対応出来ない治療法を要する場合。
⑨ 面談中に自殺/自傷をはかる方。
お断りするケースの例(色々なケースを混ぜ合わせた創作です)
面談中の暴言が続いたり、時間終了後も退室しなかったり、自傷や自殺を企てたりし、「このままでは当室の利用は出来なくなりますよ」といった警告を何度も無視し続けている場合など、明らかに非治療的状態が続く(そういった障害特性があり、重症度が高く、その治療を当方で行うのはリスクが大きい)と判断した場合等、来談をお断りする事があります。
これも「現実的な限界設定」などの心理療法的な意味があるのですが、ご本人に「自分が絶対に正しい」といった思い込みがあるなどする場合、その意味すら成さないので、残念ながら「単なる終わり」や「ただの不快体験」などになる事があります。
当然、その無礼や自己中心性、自傷が問題であることはお伝えし、当方で対応可能なレベルであれば対応しますが、重症度が当方施設や人員数では対応出来かねるレベルに達している場合、そういった状態に適する治療法をとれる施設に行くように、といったお話もさせていただいています。
上記の例は、ある障害を念頭に創作したものですが、その治療には集団療法も服薬も入院も必要とします。
しかし、当方では集団療法を行っていませんし、薬の処方も出来ませんので、入院施設があって精神科を持つ病院へ行くようお勧めする、という結果になります。
例えるならば「内科で外科手術は出来ない」「手術で風邪は治せない」という事です。
つまり、出来ぬものは出来ぬと言わねば非治療的であり、プロ失格だということ、また、お断りする事すらも(時と場合によっては)心理療法の一部であったりもする、ということです。
内科しかない、外科手術をする設備が無い病院で手術をするなど、危険極まりないことでしょう。その場合、適切な外科を持つ病院に紹介することが当然でしょう。
当方が来談をお断りする場合は、それと同じ意味となることがほとんどです。
まとめ
要するに、心理療法として成立しない場合、そしてクライアントの安全を確保出来ない場合のみが来談をお断りするパターンです。
実際問題として、そういったパターンは稀ですのでご安心ください。